虫歯の初期症状は、痛みではなく、歯の表面が白く濁る、つやがなくなる、溝が茶色っぽくなるといった見た目の小さな変化として現れます。穴があく前のこの段階で見つかれば、削らずに治療できる場合があります。
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この記事の監修者 成田 達哉 TATSUYA NARITA 医療法人社団ND 理事長/東高円寺なりた歯科クリニック 院長 日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医 日本口腔インプラント学会 専門医/歯学博士/日本大学歯学部 歯科補綴学第1講座 兼任講師/日本大学歯学部 歯科インプラント科 兼任講師 |
認定医等資格
日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医/日本補綴歯科学会 専門医/日本口腔インプラント学会 専門医/歯科医師臨床研修指導歯科医(第23-26号)
経歴
| 平成16年 | 日本大学歯学部 卒業 |
| 平成20年 | 日本大学大学院歯学研究科 歯科臨床系専攻 修了、歯学博士号取得 日本大学歯学部付属歯科病院 総義歯補綴科 専修医(歯科インプラント科、顎関節症科、スポーツ歯科を兼任) |
| 平成23年 | 日本大学 助教、日本大学歯学部付属技工専門学校 兼担講師(兼任) 日本大学歯学部付属歯科病院 いびき対応科(兼任) |
| 平成26年 | 日本大学歯学部付属歯科衛生専門学校 兼担講師(兼任) |
| 平成29年 | 日本大学歯学部付属歯科病院 総義歯補綴科 医局長 |
| 平成30年 | 日本大学歯学部 歯科補綴学第1講座 兼任講師、なりた歯科クリニック 院長 |
| 令和元年 | 日本大学歯学部 歯科インプラント科 兼任講師 |
| 令和8年4月 | 医療法人社団ND 理事長、東高円寺なりた歯科クリニック 院長 |
所属学会・スタディグループ
International Association for Dental Research 会員/日本補綴歯科学会 会員/日本口腔インプラント学会 会員/日本老年歯科医学会 会員/5-D Japan ファンダメンタル歯周・インプラントコース 第5期修了/5-D Japan ファンダメンタル歯内・修復コース 第8期修了
受賞歴
平成23年 日本老年歯科医学会 優秀奨励論文賞
初期虫歯とは、歯のいちばん外側にあるエナメル質が酸で溶け始め、まだ穴があいていない状態のことで痛みはほとんどありません。見た目と感覚の小さな変化を手がかりにしてください。
歯の表面が白く濁る(白斑、ホワイトスポット)、つやがなくなる、奥歯の溝が茶色っぽくなるといった変化が代表的です。MSDマニュアル家庭版も、虫歯は白い点として始まると説明しています。黒っぽい溝は着色のこともあり、見た目だけでは判断できません。
冷たい物や甘い物で一瞬しみる、舌で触るとざらつく、フロスが引っかかるといった感覚も手がかりになります。ただし、しみる症状は虫歯のほか知覚過敏でも起こるため、歯科医院で原因を確かめてください。

削らずに管理できる場合があるのは、穴(う窩)がまだないCO(シーオー、要観察歯)の段階です。COはC0と書かれることもありますが、意味は変わりません。
日本歯科保存学会のう蝕治療ガイドラインは、COを穴はないが白濁や白斑、着色がある虫歯、C1をエナメル質に小さな穴がある虫歯としています。C2は象牙質(エナメル質の内側の層)まで、C3は神経まで進み、C4は根だけが残った状態です。
白い濁りがあれば、すぐに削るのでしょうか。ガイドラインは白斑や穴のない虫歯には、まず再石灰化を促す処置と経過観察を行い、範囲を記録しておくよう示しています。
削る対象としては、穴がある、食べ物が詰まる・冷たい水でしみる、見た目の悩みがある、エックス線写真で象牙質の3分の1を超える、虫歯のリスクが高い、の5つの所見を挙げています。迷ったら、どの所見に当たるかを歯科医師に尋ねてください。
当院は日本歯科専門医機構認定の補綴歯科専門医(詰め物やかぶせ物の専門医)である院長のもと、削る量をできるだけ少なくするMIの考え方をとり、虫歯だけを染める検知液で悪い部分のみを削ります。

痛みは虫歯が象牙質に達してから感じるようになるとMSDマニュアル家庭版は説明しており、エナメル質にとどまる初期虫歯はほとんど痛みません。令和6年歯科疾患実態調査でも、治療していない虫歯がある人は28.2%でした。
見落としやすいのは、歯と歯の間、奥歯の溝の奥、詰め物の境目、歯ぐきが下がって出てきた根の面で、いずれも鏡ではよく見えません。
ガイドラインは、穴のない溝の虫歯にはエックス線検査の併用が必須で、歯と歯の間には透照診(光を当てて透かす検査)も有効としています。痛みのないうちに見つけるには、定期検診での検査が欠かせません。
穴があく前の初期虫歯は進行が止まったり回復したりする場合がありますが、穴があいた虫歯は元に戻りません。
厚生労働省のe-ヘルスネットは、酸で歯が溶ける脱灰が表層にとどまる場合は削らずに再石灰化(唾液などによる修復)を期待し、表面が割れて穴になれば治療が必要だと説明しています。
フッ化物(フッ素)は再石灰化を促しますが、効果には個人差があり、歯磨き粉だけで治るとは限りません。4学会合同の推奨は、6歳以上なら1,400〜1,500ppmFの歯磨き粉を歯ブラシ全体に付け、就寝前を含む1日2回、うがいは少量の水で1回にするよう示しています。
経過観察も、何もしない様子見ではありません。記録を残して変化を比べ、フッ化物を使い、生活習慣を見直す管理のことです。
穴があいたまま放置すると虫歯は大きく深くなり、やがて神経の症状が出るとガイドラインは示しています。8020推進財団の調査では、抜かれた永久歯の29.2%が虫歯によるものでした。

穴や欠けがある、食べ物が詰まる、しみる・痛むときは、早めに予約を入れてください。白い濁り、つやがない、溝の色の変化、フロスの引っかかりのいずれかに気づいたら、痛みがなくても近いうちに検査を受けることをおすすめします。
変化がなくても定期検診で確認を続けてください。この記事は受診の目安を示すもので診断の代わりにはならないため、迷ったときはご相談ください。
当院では、目視とエックス線検査に加えて、レーザー光を歯に当てて虫歯の進行度を数値化する検査を行っています。痛みがなく、歯と歯の間や溝の奥の状態を数値で記録できるため、前回との比較に役立ちます。
ガイドラインはこの検査を溝の着色などで高く出やすい補助的な検査としており、当院でも機器だけで診断はしません。
初期虫歯は予防プログラムで管理すれば削らずに済む場合があり、ご希望の方には唾液検査やフッ化物の塗布も行っています。虫歯のリスク評価と指導は1回3,300円(税込)の自由診療(保険適用外)で、目安は1〜2回・1〜2週間です。結果や予防の効果には個人差があり、削らずに済むとは限りません。
A. 白い濁り、つやがない、溝が茶色っぽい、冷たい物で一瞬しみる、フロスが引っかかるといった変化で、痛みはほとんど出ません。
A. 穴があく前なら、フッ化物や生活習慣の見直しで進行が止まったり回復したりする場合があります。穴があいた虫歯は元に戻らないため、検査で確かめてください。
A. フッ化物は再石灰化を促しますが、歯磨き粉だけで治るとは限りません。正しい使い方を続けたうえで、歯科医院での経過観察と組み合わせてください。
A. 白い濁りや溝の色には気づけますが、歯と歯の間や詰め物の境目は鏡では見えにくく、着色との区別も困難です。判断にはエックス線などの検査が欠かせません。
A. COは要観察歯のことで、明らかな穴はないものの白濁や溝の着色があり、経過を観察する歯を指します。すぐに削るという意味ではないため、状態を確かめてください。
当院の初診では、検査とカウンセリングで状態をご説明し、イラスト付きの診断書をお渡ししています。診療は予約制で、急患にも対応していますが、ご予約の方を優先しています。初めての方はWeb予約から、通院中の方はお電話でご予約ください。
診療時間は月・火・水・金が9時30分〜13時と14時30分〜19時、木が9時30分〜13時30分、土が9時30分〜13時と14時30分〜18時で、日曜は休診です。東高円寺駅から徒歩30秒です。